輪投げの目標は遠くに置きますか?それとも近く?

輪投げの目標は遠くに置きますか?それとも近く?

季節外れの話ですが・・

お祭りで射的にチャレンジしたことありますか?
私は結構好きで、カラフルな動物の置物を狙ってチャレンジしたものです。当たって倒れたから、「やった~!」と思ったらお店のおじさんに「棚から落ちないとダメなんだよ~」と言われて憤慨した思い出もあります。
取れそうなのに取れないと悔しくて何度もチャレンジして、そして取れた瞬間、その置物には魅力を感じなくなってしまったという、まさしく獲得までを楽しむ心理ゲームだったなあ、と今は思います。

さて、射的と似ているのが輪投げ(え?似ていない?すみません。私の勝手なイメージです)・・面白い話があります。

アメリカの心理学者J.W.アトキンソンが提唱した達成動機理論です。彼はそこで成功と失敗のバランスの実験をします。
小学生に、どこに目標物を置いて輪投げをするかを自由に選ばせる実験で、非常に難しいという遠距離からの輪投げをする子どもは少なく、また簡単な距離からの回数も少ないことがわかりました。
つまり、子供たちが一番多く選んだのは成功の確率が50%と感じる距離でした。成功確率が低い行動の動機づけは低く、成功確率が高まるにつれて動機づけは高まるがそのピークは成功確率50%の行動でそれ以上高まると動機づけは低下するということが分かったのです。

アトキンソンは、達成欲求が高い人は、自分にとって適切な中間距離を選び、達成欲求が低い人ほど、成功の可能性が低い遠距離か、成功の可能性が高い近距離を選ぶと報告しています。
失敗が怖いから必ず成功する近距離を選んだり、反対に難しい遠距離を選ぶのは失敗しても難しいから仕方ないと、言い訳が通用するという心理状態からだそうです。この話は目標管理の手法でよく出てきます。自分にとって適正な目標を立てることがモチベーションにつながるし、また、部下育成にも大切な視点ですね。

さて、あなたは目標をいつもどこに置いていましたか?高くに目標設定し、「挑戦」と言っていたのが実はチャレンジではなく「言い訳の心理」からで、最初からちょっと諦めていたりはしなかったですか?
私のダイエットが失敗しているのは、言い訳の心理が先に働いているのかな?と振り返りましたが、いや、これは低い目標すら設定していない最初からの「やる気のなさ」だと、一人納得してしまいました。アトキンソンも呆れてしまいますね。トホホ・・・