#5 【カウンセリング実例】残業の減らし方

#5 【カウンセリング実例】残業の減らし方
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こんにちは!
カウンセラーの木村です。
みなさまの会社ではワークライフバランスの確保はできていますか?
カウンセリングの現場でも、ワークライフバランスが確保されていないという話題は多く上がります。
その中で特に多いのが、労働時間の長さと休日の少なさ。
そこで今回は、本テーマの中でも皆さまが一番気にされている残業の減らし方についてお伝えします。
残業を減らして休める働き方ができるようなできるような組織作り。
今日は、そんなことについてお伝えしていこうと思います。
色々な声が聞こえてきますが、成功している会社とそうでない会社の違いは何なのでしょうか。

前回:【#4 カウンセリング実例】お局様のパワハラを放置した企業

■そもそもワークライフバランスとは?

最近また、ワークライフバランスを良くしましょうっていう話を伺います。
文字通り、仕事とプライベートのバランスを良くして、公私ともに充実した人生を送ろうじゃないかっていう素晴らしい発想のことですね。
このポイントは両立ではなくて、「調和」です。
両立といえば仕事という要素が絶対に入らなければならないような気になりますがそうではありません。
どちらも立てようとするんじゃなくて、仕事と仕事以外が自分の人生の中で調和している状態を目指すことを目指すことがポイントなんです。

■残業が減らない理由①

少なくとも残業を減らせ減らせ減らせって言ってる会社の中で 減ってない会社はたくさんあるように私は思います
この理由は私はやっぱり二点あるんじゃないかなと思ってて 一点目は残業を減らせっていうだけで場づくりができてない。
これめっちゃでかいと思います。
例えば、あなたが接客業でね働いているとちょっと想定してみてください。
店舗が閉まる=業務が終わるわけじゃない。
しかも、19時半閉店の店にお客様が19時25分に入ってきたらどうしますか?
「もう閉めの作業に入っているから帰ってください」って言えますか?
言えないって人が多いんじゃないでしょうか。
だって、お客様だし、ありがとうって言ってもらえることがやりがいだったりもするし、お客は全部取るようにと言われているかもしれませんしね。
一人だけじゃん?って私は過去に思ったことがありますが、そうはいきません。
レジを締める、日報を書く、飲食とかだったらキッチンもう一回片付けなきゃいけない、といったように、いろいろなことが、一番遅くご来店された人が帰った時間を基準に行われるわけです。
そこから明日の仕込みをやったりとかするなら、更に時間がかかる。
そこには暗黙の強制力が多すぎる。
仕組みやルールを決めるだけだと、帰れる状況にはならないんです。
だから帰れる「場づくり」が必要になります。
これが一点目です

■残業が減らない理由②

二点目は、全部研修とかでなんとかしようとするタイプのマネジメント。
研修でスキルアップをすれば、効率も上がって、早く帰れるようになるだろう理論です。
経験則ですが、絶対なんともならないです。

「なんで残業が発生するんだろうなー」ってみんな考えるんですよ。
そして、考えた時に行き着くのがよくあるのがコミュニケーションのエラーだったりします。
「うちの部署のコミュニケーションがめっちゃ悪いよ」とか、「慢性的に自分の会社のコミュニケーションには問題があるなぁ」っていうね問題意識が顕在化する。
そこで、コミュニケーションっていうところがちょっと良くないんじゃないのって思うところまではとっても良い。
悪いんだったら直したほうがいい。
でも、なんでやっただけで整うと思うのかをもう少し検討すべきです。

コミュニケーションといえば、上司の傾聴能力を鍛える研修を私たちもやっています。
ただ、傾聴能力を残業なんて減るわけない。
あなたの聞く力がとても向上したとして、残業は減らない。
直接的なコミュニケーションも良くならない。

ここまで無駄だと言い切りましたが、ここで言う意味ない研修っていうのはちょっとニュアンスが違います。
社内のやり方や方針をブラッシュアップする時って、個人の力の向上より先に考えることがあるんじゃないですか?ということを言いたいんです。
めちゃくちゃ例えば傾聴するのがうまい人がいたとしましょう。
普段の1on1はスムーズにいくし、目標管理面談もカンペキ。
部下に認められ、経営層にも覚えが良くなり順風満帆。
そうあったとしても、1on1をするまでの手続きが煩雑でわかりづらかったら業務時間は減りません。
業務内容をよくするのが研修でありスキルアップ。
業務を行うまでのプロセスを改善するのが、残業を抑制するために必要なことです。

私達はカウンセリング現場で様々な声を聴いていますが、研修そのものや教育体制が豊富であることを不満に感じている人はほとんど見たことがありません。
不満に感じるのは、研修というプロセスに無駄を感じているケースや、教育体制が整っていないという不足に対するものがほとんどです。

■まとめ

ワークライフバランスを考える際、残業を減らすというところから取り組もうとするのはアプローチとしてとても良いものです。
しかし、制度やスキルを改善するだけで成果につながるとは思わないでください。
ポイントは「場づくり」と「プロセス改善」の2点です。
私たちも事例の共有を通して、会社を良くしたいという思いをサポートしています。
セミナーや個別相談もお受けしておりますのでお気軽にご連絡くださいね。
そして、じっくり考えていきませんか?

投稿者プロフィール

木村 俊夫
木村 俊夫
自信が無くて引きこもっていた自分が前に進めたきっかけは「聴いてくれる人」でした。大学卒業後から起業し「聴く」ことをベースに活動をしています。教育、面接、マネジメント、カウンセリング、講師と様々な複業の実践家でもある。
現在は「カウンセリング」の良さを広げる伝道師として活動を続けている。