【#3 カウンセリング実例】できる同僚に苦しむ新入社員の人へ

【#3 カウンセリング実例】できる同僚に苦しむ新入社員の人へ
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こんにちは!カウンセラーの木村です。
今日のカウンセリング実例は、まだ半月の新入社員の人の悩みです。
研修が進み、現場でのOJTが始まり、同僚と自分を比べてしまう…そんな悩みです。
同期が皆仕事ができるから、仕事のできない私はめちゃ浮いている。
挨拶しても無視されてる気がするし、仕事にも行きたくない。
どうやったら早く仕事できるようになるんだろう。
同期よりも遅れている気しかない。
という不安や劣等感をお話してくれました。

前回:【#2 カウンセリング実例】カウンセリングで気持ちがスッキリする理由は?

■新社会人は「仕事のできる同僚」とどのように付き合っていくべきか

私は、同期の力をどのように借りようかと考えることが大切だと思っています。
新社会人として研修を行う際にも伝えることなのですが、仕事はチームで行うものです。
“できる同僚”は、今のタスクに適性があるだけなんです。
1日に100件の電話ができる同期と、1日に20件の電話ができる自分を比べるのであれば、もちろん100件の電話ができる人が「できる同期」ですよね。
ですが、仕事が変われば同じパフォーマンスが発揮できるかはわかりません。
一つの作業の成果だけを見て、できる・できないを判断するのは本当にもったいないと私は思います。
なぜなら、みなさんは同じ会社に入社した仲間であり、これからの会社を引っ張っていく力という点では、できる同僚と自分の間に違うところはないからです。
違うのは、大切にしている思い・強み、そして弱みといった多様性と呼ばれる部分だけだと私は考えます。
入社前に書いたエントリーシートや、面接を考えてみても、同じ経験や強み、弱みを語る人は誰もいません。
このように会社は、違いを大切に、次世代に続く会社を作るために採用しているのです。
それなので、まずは自分のやり方とできる同期のやり方がどう違うのかを明確にしてみましょう。
できるorできないという“can”の尺度以外でも、“できると感じる同期”はやっていないけど自分としてはやったほうがいいと考える”should“の領域、できると感じる同期でも忘れがちな”must“の領域があるのではないかと再確認するなど視点を変えながら関わっていきましょう。

■既に「仕事のできる同期」に対して不安や劣等感を抱いてしまっている人へ

話ができる上司や先輩とともに今の自分にできることを探してほしい。
決して一人にならないでください。
先ほど言ったように、できる同僚といっても一つの面でしか評価していないことがあり得ます。
より多くの視点を持った人にぜひ力を借りてください。
しっかりと仕事ができる、できないというのは、相対的なものです。
先ほどの例を用いるなら、1日に100件の電話ができる同期と、1日に20件の電話ができる自分を比べるのであれば、もちろん100件の電話ができる人が「できる同期」です。
しかし、仕事の成果というのは電話数だけで見るものなのでしょうか。
契約数や、クレームがつかないことや、定期的に契約を見直してくださるお客様を確保すること、新しいお客様を紹介していただけることなど、一日の電話数以外でも評価できるポイントは出てきます。
適材適所という言葉があるように、いろいろな仕事を通して自分の適性を自他ともに把握していくことが新卒の時期でもあります。
「みんな違ってみんないい」のがチームでやる仕事。
今の自分にできることを上司や先輩の力も借りながら探していってくださいね。

■「挨拶を返してくれない」などは別で考えて

不安や劣等感を抱く原因が、仕事そのものではなく「私にだけ挨拶を返してくれない」とか、「できないことを理由にいじめられている」など、職場環境に原因がある場合もあります。
そのような場合は自分だけで解決するのは難しいです。
そういうときこそ話せる先輩や上司、外部の窓口などを活用しながら一人で抱え込まないようにしていきましょう。
ハラスメントの一次対応窓口があるなら、そこに相談するのもおすすめです。
弊社SMART CAREERのカウンセリング窓口も、ぜひ使ってくださいね。

■私の経験と今日のまとめ

皆さんは誰かと比較してテンション下がったことはありますか?
「私なんてどうせ…」なんて思ったことはありませんか?
私はあります。
しかも、事務系の仕事が誰と比べても、とても苦手だと自覚があります。
人に比べて全然できず、それに気付いて自覚するまではとてもつらかった。
回りはできることが、自分にとっては全然できなくて気持ちも沈む。
でも、やったからこそ適正がないって明確に分かったし、別で頑張ろうとスイッチの切り替えもできました。
そのきっかけも、対話だったように思います。
大切なのは「あなたはあなた。他と比べる必要なんてない」ということ。
肩の力を抜いて、あなたらしく生きていきましょう!

投稿者プロフィール

木村 俊夫
木村 俊夫
自信が無くて引きこもっていた自分が前に進めたきっかけは「聴いてくれる人」でした。大学卒業後から起業し「聴く」ことをベースに活動をしています。教育、面接、マネジメント、カウンセリング、講師と様々な複業の実践家でもある。
現在は「カウンセリング」の良さを広げる伝道師として活動を続けている。