精神力が強くてもメンタル不調になる可能性はある
キャリアカウンセラーの岸まゆみです。
あなたは、「精神力が強い人はメンタル不調にならない」と思いますか?
実は、そんなことはありません。
むしろ「精神力が強く、周囲から見て忍耐力がある人ほどメンタルリスクが高くなる」場合もあります。
今日は私の経験を交えたお話をしたいと思います。
適応障害での休職
私は、数年前に「適応障害」と診断されて会社を休職した経験があります。
適応障害に至った原因は1つではなく、いろいろなことが重なって限界が来てしまいました。
年々小さな「我慢」をして働き続けていたのですが、ある時、仕事でとても辛いことがあり、それが引き金となって会社に行けなくなりました。
その時の上司に「適応障害」と診断を受けたことを報告すると、「岸さんはメンタルが強いと思っていたんだけど・・・?」と、不思議そうな反応をされました。
「精神力が強いとメンタル不調にならない」は勘違い
私は、幼少期から勉強や習い事のピアノ・スポーツに全力で取り組み、コツコツ努力して結果を出すという経験を積んできました。その経験から、ちょっとしたことでは諦めずに努力する、「強い精神力」を手に入れました。
ですから、上司が私に対して「メンタルが強い」と言ったのは、間違っていないと思います。
ただ、上司の反応から推察するに、「精神力が強い人はメンタル不調にならない」と思っていたのではないでしょうか。
さらに上司は「精神力が強い人は、辛いことがあっても耐えられる」と思っていたようにも感じます。
でも、これは大きな勘違い。
私は辛いことがあってもそれを言葉にできず、長年、我慢し続けていたのです。
「辛いです」「助けてください」という言葉が言えず、一人で不安になりながらもたくさんの仕事を抱えていました。
精神力が強かったからこそ、「辛くても耐える」ことができたのかも知れません。
一見、精神力が強くて根性があるように見える人は、「辛いことも耐えて無理をしているかもしれない」ということを知っておいていただきたいと思います。
最後に
本日、私の経験を踏まえてお伝えしたかったことは、「精神力が強い人でもメンタル不調になる可能性はある」ということです。
むしろ、精神力が強いからこそ限界まで我慢をしてしまい、突然仕事ができなくなるということも考えられます。
本当に今の状況が「とても辛い」「耐えられない」と感じているのであれば休職するしかないかも知れません。ですが、できればそのようになる前に対策をしたいところですよね。
そこで、次回は「メンタル不調を未然に防ぐ方法」をお届けしたいと思います。
投稿者プロフィール
- 2010年より介護サービス企業の法務に10年間携わり、マネジメントも経験。自分がカウンセリングを受けて気持ちが楽になったことからカウンセラーになることを決意。2020年より生活保護受給者の就労支援カウンセラーとして従事した後、2021年10月にキャリアブリッジへ入社。2021年よりフリーのキャリアカウンセラーとしても活動中。
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